バクザンでも一時は感染者無しの日が続いたが、今では日に40人前後の感染者をたたき出している。
教育センター近くでの隔離発生、交通規制再開、中国製ワクチン2回接種後に感染して死亡・・・悪いニュースが横行している。
ベトナムから日本への帰国に関する制約や、外からベトナムに再入国するための書類手続きに約3ヶ月もかかる現状で、帰国もままならない中で親父は逝った。
葬儀の全てを弟に託した・・いやっ、託すしかなかった。
親父が誤嚥性肺炎という病気を発症してから約半年、口から何も食べることが出来ず、鼻から胃へ直接栄養素を流し込むだけの、およそ人間の食生活ではない状態が最期まで続いた。
途中で少し自宅に帰ることは出来たのがせめてもの救いだろうが、不自由な体を抱えた親父はどういう気持ちだったのだろう。
今まで誠実に人生を過ごしてきた人の最期がこんなものでよいのだろうか?
最期に親父は何を思ったのだろうか?
良い思い出だけのまま、人生を終わらせてあげることは出来なかったのか?
延命治療がもたらしたものは幸せだったのか、それとも苦しみだったのか?
それは親父が望むことだったのか?
死に顔が思いのほか穏やかだった。
「ようやく楽になれてよかったね」
そう思わせてくれる顔を残してくれたのも、親父らしい気の使い方だったのだろう。
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