2025年6月15日日曜日

funeral

ベトナムに来てからかなりの回数お葬式に参列した。
俺の住むBac Giangで多いのは土葬で、日本のような専用の葬儀場は少なく、公民館や自宅の前にテントを張り葬儀を執り行うことが多い。
葬儀の日数は亡くなった日時にもよるが、大体2日間で、3日間の場合もある。
参列者はこの期間中に故人とのお別れに訪れる。
お別れの儀式としては、胡弓や太鼓の生演奏の中、お供え物を掲げた案内人に導かれ、祭壇にお祈り、その後家族の方に黙礼をして退場する。
薄手の白い装束を纏っているのが喪主、親族は白い布を頭に巻く。
通夜は夜遅くまで周囲100mに届くほどの音楽が流れ、日本のような厳かな雰囲気は無い。
翌日は早朝から鐘と太鼓を鳴らしながら墓地に向かい、死者を葬る。
土葬の場合は3年後に再度墓を掘り起こし、骨を清め、小さな骨壷に収め直す儀式がある。
お墓は沖縄北部にあるものとよく似た形状で、墓前で宴会が可能なようなスペースが設けられている。
一方、ハノイ等の都会では火葬が一般的で、日本と同じように葬儀場で儀式を執り行った後に火葬し墓地に埋葬する。
仏教のような焼香は無く、読経もない。
どちらかというとお祈りするというよりは、参列者が故人をお見送りする場という雰囲気が強い。
音楽を鳴らすのは土葬と共通で、事あるタイミング毎に演奏が始まる。
風習や死者が望む望まぬに関わらず、残された者のけじめのためにも葬儀という儀式は必要なんだろう。



0 件のコメント:

コメントを投稿