Localの食事に引き続き、LocalのBusの話もしておこう。
Bac GiangからHaNoiに行く場合、センターの前の停留所に停まるローカルバスで行く。
地元民しか乗っていないおんぼろバスだが、ハノイの旧市街の近くまで行くには便利なので、いつもこれを利用している。
このバスで始発のBac Giangから終点のGiap Batまで乗った場合、約2時間半かかるのだが、料金は55,000VND(日本円で約300円)。
日本の感覚からすると安いのだが、俺がベトナムに来た当初は30,000VNDだったので、9年ほどで約2倍に値上がったことになる。
バスの運賃は省を跨るきっかけで値段が高くなるという単純な仕組みであり、料金は距離に比例しない。
Bac Giang省とBac Ninh省の境界からBac Ninh省まで1km乗るのも、Bac Giang省の反対の端からBac Ninh省の一番奥までの40kmを乗るのも値段は同じ。
なんともアバウトな料金設定だ。
公道を走る車の中で、ローカルバスが最も運転が荒く、乗り降りの時も完全に停車しない。
バスの中には運転手の趣味であろうベトナムの音楽が流れ、乗客は大声で電話をする。
車掌は料金を回収すると、空いている席に座り居眠りを始める。
とまあ、日本の常識で考えると有り得ない無法地帯だが、これがベトナムの常識。
反面、バス停以外の場所でも止まってくれるし、手を挙げればどこからでも乗り込めるというのは、日本には無いフレキシブルな点だ。
厳格な日本と曖昧なベトナム、どちらがいいかは別として「郷に入れば郷に従え」の精神でベトナムの文化を受け入れていくのが、異国でストレスを貯めないコツだろう。