2019年5月2日木曜日

open the next door

日本での技能実習制度は3年間の実習期間を基本としている。
その間、一時帰国の可否は実習先の会社の裁量に委ねられているが、概ね時帰国出来るのは両親親族の命に関わる問題が発生した時のみという、厳しい条件下に置かれる。
これは、実習生が一旦帰ってしまうと里心がつき、戻ってこないことを懸念してのこともあるが、逆に考えると、実習生を信じられない、実習生からも信用されない会社の言い分にしか聞こえない。
こういうことを言う人は、自分が海外で3年間過ごしたことも、自分の子供を海外に送り出したことも無い人なんだろう。

今日、とび職の技能自習を半ばで断念し帰国した実習生と会った。
日本ではやはり苦労したらしい。
食事の後、もうすぐ日本に行く実習生が集うクラスで、彼の日本での体験を正直に話してもらった。
当然、日本に対していい話は少なく、言葉の荒さやいじめ、ベトナム人を馬鹿にする日本人の事等、入国前の実習生には聞かせたくないような内容が飛び出した。
が、彼にとってそれは事実。

彼の話の後、一応のフォローとして・・・
日本人は全員いい人ではない。悪い人もいる。
でもそれはベトナム人も同じ、みんながタクシーで1万ドンで行けるところに先生が行くと10万ドン取られる。みんなが2万ドンで食べられるPhoも、先生は4万ドン取られる。先生が外国人だからだ。でもそれは一部の悪い人だけがすることであり、ベトナム人全員がそうではないことを先生は知っている。それを見極め、悪い人は反面教師としてとらえ、いい人にはたくさん教えてもらうこと。大切なのは自分の目で見て判断することだよ・・
理解してもらえることを祈りつつ、そう伝えた。

希望を持って日本に行った子が志半ばで帰国する・・・本人にも悪いところや甘いところはあっただろうが、この経験が彼にとって負の財産にならぬよう、ベトナムでの再就職を支援して行きたい。





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