2016年10月4日火曜日

anachronism

「スマホを使うと悪い情報がたくさん入ってきて、学生のためにならないんです。
たからスマホの使用を禁止するんです。
これって、学生を危険な目にあわさない、学生を犯罪から守る上でとても大切なことです。」

「授業中、スマホで言葉を調べていても、傍目からは遊んでいるように見えます。
だから、スマホの使用を禁止するんです。
日本に来るときは(分厚い)辞書を持参させて、調べる練習をさせておいてください。」

「研修期間中は、勉学に集中させるため、Wi-Fiもないところで生活させます。
中にはフリーWi-Fiを求めて夜中に街をうろつく学生もいますが、そういうことをしないように、入国前に教え込んでください。」

したり顔でこういうことを言う人を何人も見てきた。
初めてこういう意見を聞いた時、「今の時代にこの発想・・・あり得ない」と思ったが、こういう意見を多く聞くと、「この考え方についていけないのは俺だけか?」と思うこともあった。

俺がベトナム語しか話せないベトナム人の友達と話す時は、スマホの翻訳ソフトを交えて話す。
これは俺の中での常識。
それによって、ベトナム語の勉強にもなるし、会話もつながる。
日本語がまだまだ拙い学生や実習生が、日本に行って日本人と意思の疎通を図るとき、おそらく俺がここでしているようなやり方をするだろう。
その時、「スマホは禁止です!」と言うのは、「話してはダメです」と言ってるのと同じじゃないか?

ベトナムのことをもっと知りたい、人口は?、平均年齢は?
そんな時に頼りになるのがWikipedia、いつ何時でも俺の疑問に答えてくれる。
調査手段を禁じるのであれば、学生の知識欲に答えてやる責任はそれを禁止した自分にあるということを、当の本人たちは認識してるのだろうか?

まだまだ若い子が見知らぬ国へ行って、ホームシックになっても、親と話す手段は高いお金を払っての国際通話しか認めない。
自分の子が海外で同じ目にあっても、「スマホはだめです。Wi-Fi使用は禁止です」って言うのだろうか?

チェコのプラハで予約した宿に行くとき、そこここでWi-Fiがつながり、Google mapのおかげで見知らぬ土地でも目的の宿を見つけられた。
日本で迷子になった時、住所さえわかればそこに辿り着けるのに、その手段を禁じるのは学生を危険な目にあわせていることにならないのか?

負の可能性だけを見て、多大なメリットがあるスマホを安易に禁止にすることでいいのだろうか?
正しい使い方を教える努力をせず、使ってはダメというのは職務放棄や責任転嫁の詭弁ではなかろうか?

先進国ニッポン??  嘘だろっ・・・
日本の技術を教えます??  技術を使わせませんのまちがいじゃね!!


ハンガリーの国際交流基金にいるM先生が、おもしろい記事を共有してくれた。

http://lineblog.me/nishino/archives/7466148.html

うん、確かに言葉を選んで書いている!

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